haien sorch

音楽にまつわる個人的備忘録

◯ミーのカー/ゆらゆら帝国

ミーのカー

ゆら帝この前初めてじっくり聴いたらよかったのでもっと聴く。この前の3×3×3がメジャーファーストでこれがセカンドらしい。

音が好き!ギターの音がいい。ズックにロックと人間やめときな '99のイントロの鳴り方が特に好き。ドラムは乾いて抜けた音で、バスドラはよく聴くと低音を鳴らしているけどほぼ聴こえない。ベースは基本的に柔らかめの音してる。ベードラはとにかく歪んだギターを立てるための音作りだと思えるくらいにギターの存在感が強い。バンド全体の音の質感もまとまってて好き。

2曲目のズックにロックは曲自体もさることながら1曲目からの流れがいい。

午前3時のファズギターは何回聴いてもぞわぞわする。ステレオの時に右から聴こえてくる声の空気感と低音も頭おかしくなりそうだし(マイク近すぎ)モノラルになってからのギターも頭の中を弄られてるみたいで良かった。

電車乗りながら聴いてて目的の駅に着いた時にあと1曲残っていたので、駐輪場に着くぐらいの時間には丁度キリよく終わりそうだなと思って再生時間を見たら25分ある曲だったので思わず面食らって変な顔してしまった。仕方ないから家帰って聴いたけどもっと尺縮めてもよかったと思います。良さはあったけど。

全体的にバンドサウンドもやりきれないような詩も良かったし時たま頭の中に干渉してくるような音像の気持ち悪さもとても良かった。イヤホンで聴く楽しさがあるアルバムだった。
尖ってる曲が印象に残って静かで柔らかい曲の名前は挙げてないけどそれはそれで良かった。

12曲

うそが本当に
ズックにロック
午前3時のファズギター
人間やめときな '99
悪魔が僕を
太陽のうそつき
19か20

◯UK Psychedelic/Various Artists

UK Psychedelic

今まで聴いてみたかったものを聴いていくのと同時に興味のあるものも掘り下げてみたい。
サイケに興味があるので前に聴いたAstrixに続いて今度はコンピを聴いた。

全体的にどこか賑やかでトランスっぽくて、俺が聴きたいのはもう少し静かで音の形がくっきり分かるやつなので根本的にジャンルが少し違うんだと思う。ただ賑やかなものでも何曲か好みのものがあったので、今度はその作曲者のものも調べてみようと思う。

1曲目は、フルートの長調の音色からずっしり詰まったキックに変わるイントロに惹かれた。途中で4拍子から8分の6拍子に変わる、好きなパターンもあった。声ネタをいじり倒すのも好き。
アーティストのラジャ・ラムという人はもう70歳を超えるおじいさんだけど未だにサイケを作り続けてライブもする人らしい。いくつかユニットも組んでいて、またかつてバンドもやっていたらしいのでそれも合わせて今度聴いてみる。

8曲目はリードの歯切れのいい電子音が好きだった。途中に入る水滴みたいな音をいじり倒す部分の音の響き方が良かった。
サイケを知ろうと思ったきっかけになった曲も音の響き方に惹かれたので、これは自分の中で必要条件なことが分かった。
あとlaughing Buddhaというアーティスト名がなんか気に入った。

それぞれの曲でキックの質感やリズムの作り方、各パートの存在感なんかも少しずつ違うんだけど、やっぱりどこか同じに聴こえる。仕方のないことだろうしそれはそれで楽しいけど、別のジャンルを探す必要がある。

…と思ったらpsytranceのウィキペディアにかなり色々書いてあった。聴いてみようと思う。

サイケを音源じゃなくて生で直に聴きたい気持ちもあるけど、ちょっと調べると色んな方向に敷居が高そうだから困ってる。

11曲

The Beautiful Garden(Original Mix)
Weird Effects(Original Mix)

●FLYING TENTACLES/YAKUSHIMARU EXPERIMENT

Flying Tentacles

初めに言っておくと、このアルバムは最後まで聴けなかった。今まではそういうアルバムは記録してこなかったけど、備忘録的な意味では感想だけでも残しておいてもいいのかなと思ったので書いてみる。

相対性理論のボーカルなんかをしているやくしまるえつこのソロ活動のアルバム。やくしまるえつこ名義でも1枚出ているらしいけど、エクスペリメント名義でもこの1枚が出ていた。実は1〜2年前にも聴こうと思って挫折していた。

名義に書いてある通りなんだけど、俺にはちょっと前衛的すぎた…
ビートもなくただ複数の音が鳴っていくだけの14分の曲とか、ただ15分続くやくしまるえつこの抽象的な朗読(本当に声だけ)なんかが並んだアルバムだった。
身近に想像できるイメージの共通点がまるで無かった…
昨日もっとわかりやすい構成の曲が聴きたいって思ったばかりなのになんでこんなことしているんだろうか。あまりにしんどかったので飛ばし飛ばしで最後のところまで送ってしまった。ギブアップ!

やくしまるえつこは作曲以外にも可能性や新しいものを求めていろんな活動をしているらしい。

今回改めてわかったのは、このアルバムをしっかりした理由で肯定・もしくは否定するに足る芯の通った感性を俺は持っていなかったこと。背伸びも必要だけど無理やりついてはいけない。楽しい音楽聴きたい。具合悪くなっちゃった。頭と耳がいてえ。

6曲

◯LCD Soundsystem/LCD Soundsystem

Lcd Soundsystem (Dig)

どうにも気持ちが上がらないから手付かずにしていたLCDのファーストを聴いた。
俺の聴いたアルバムは前半が今までシングルカットした曲で、後半が新規の曲になっているらしい。

やっぱり良い。キレのいいドラムが簡単なビートを繰り返して、そこに印象的なリフとどこか引っかかりのある小物が入る。このキレてるドラムを聴いてるだけでなぜか楽しくなる。
このアルバムを一言で表せば、テクノとパンクの両輪がバランスを変えながら混じって流れ続けていくだけ。でも聴いているうちに気持ちよくなってくる。

4曲目のMovementがかなり勢いのある曲で、イメージになかったから驚いた。
6曲目のOn Repeatなんかは8分に渡って同じ1小節をほぼ延々と繰り返してるだけなんだけど、地味なフレーズを繰り返し聴いているうちに段々気持ちよくなってくる。
7曲目のThrillsみたいにローファイじみたライドシンバルを鳴らされると嬉しくなってしまう。前の曲よりは無機質だけどまた味があっていい。
8曲目のDisco Infiltratorもいい…

通して聴いていく中で頭の何らかのタガがぶっ壊れてきた。楽しすぎる。

後半の1発目がライブの動画を見てから大好きなLosing My Edgeだった。動画よりは控えめだったけど、イントロのリズムから少しづつ楽器が加わってギリギリの線で焦らしながら盛り上がっていくのが良い。

うだつの上がらない土曜日の夜にこのテクノ的セッションは効いた。

16曲

Daft Punk is Playing At My House
Movement
On Repeat
Thrills
Disco Infiltrator
Losing My Edge
Beat Connection
Give It Up
Tired
Yeah(Crass Version)

◯Eureka/Jim O'Rourke

Eureka

名前を聞いたことあるけどどんな音楽か聴いたことない。彼について知っているのはソニックユースのメンバーだったこととくるりの図鑑の一部の曲のプロデュースをしたことだけ。ソニックユースも聴いたことない。

全編明るく穏やかな曲が続いている。もう少し暗めかと思ってたので良かった!
曲の長さはまちまちで構成がかなり独特。前後半でまったく違う雰囲気になる曲があったりするのが面白い。新鮮に聴こえるけど1999年のアルバムなのも面白い。
気持ちいい曲がたくさん入っていて良かった。ただ、最近心がもう少しポップでわかりやすい形の音楽を求めている。少し疲れた!

普通におしゃれな曲を組み上げることもできるし、スパイスのように前衛的なことも取り入れられるんだろうと思えた。
別のアルバムも聴いてみたい。

1曲目のWomen of the Worldのメロディの微妙にひっかかる8分のずれが本当に気になる!笑、それを求めてずーっと聴いてしまう
3曲目のMovie on the Way Downのマラカス?なんだろう。がタイミングをずらして続く部分がとても気持ちよかった。
6曲目のSomething Bigのベースおしゃれでいい。

8曲

Women of the World
Ghost Ship in the Storm
Movie on the Way Down
Please Patronize Our Sponsors
Something Big

◯Blonde/Frank Ocean

Blonde [Explicit]

ちょっと前にこのアルバムがすごいってメディアが盛り上げてたので、その具体的な理由には目を通さないまま聴こうと思ったままで放置していた。ジャケットの表記はblondなのに正しくはBlondeらしい。

ソウルシンガーなのかな?曲は終始穏やかで控えめな曲調。リバーブや曇ったエフェクトや音の位置がだいぶ緻密なので変化のない曲でも楽しく聴ける。歌声に加工をかけて別人のようにする場面がたびたびある(別人なのかな)。
歌詞が全くわからないからただ音や曲の印象からしか受け取れるものがないんだけど、とても落ち着く。すごく内省的な雰囲気がする。この前聴いたserpentwithfeetと同じようなジャンルになるのかな。

9曲目のNightsなんかが顕著だけど、途中で全く別の雰囲気にがらっと切り替わったりする曲がたびたびある。そういうのとても好き。

終わりまで聴いたけど、メディアに取り上げられていた理由がわからずじまいだった。曲の雰囲気はいいけど取り立てて興奮するほどでもなかったから、歌詞が理由なんだろう。

ーーー

このブログをやる上で、極力音以外の情報を新たに取り入れることなく聴いて感じることだけを書いていこうと思っていた。
理由の大きなものは手間がかかるからで、それ以外には自分の感じたものだけを等身大に書いて、調べればわかるものはあまり書こうとは思わなかったから。このブログを通して目指す目的を特に定めていないからというのもある。

けれどどうせなら後で読み返してある程度中身のあるものにしたいし、聴いて何の印象もなく通り過ぎることが勿体無くも思えるから、気の向いた時は調べてみようと思う。

という訳で、本当に面倒だと思った(何でだろうね)し自分以外のものが混じってしまう気がして気乗りがしなかったんだけど、思い立ってこのアルバムの内容について何箇所か参考にした。やっぱり自分の周囲や内側についてひたすらに表現したアルバムらしい。途中に入る女性の声は本人の母親からの電話だったりした。
あとソウルじゃなくてR&Bシンガーだった。違いわからん。

こうした至極パーソナルなことを音楽にしたものが世界的に受け入れられている(少なくともメディアが持て囃しているのを俺が目にする)状況を目にすると、音像のみに自分のイメージを広げることに慣れていた自分は新鮮さを味わったんだけど、同時にそういう個人的で具体的な不安を音楽に乗せて他人に伝えて共感が生まれることに対して、素敵なことだなとも思った。ジャンルの特性も共感の生まれる大きい要因かもしれない。

本当は全曲の和訳を見つけたかったけどできなかった。以下のサイトが参考になった。
フランク・オーシャン、新作『ブロンド』全曲レヴュー | NME Japan
Frank Ocean ¡ÖBlonde¡× | hashimotosan¤ÎÆüµ­

17曲

Nikes
Solo
Self Control
Nights

◯Discover America/Van Dyke Parks

Discover America

だいぶ前に先輩に勧めて貰ってその時に軽く聴いたんだけど改めてきちんと聴こうと思った。

あんまり自分と接点がない音楽だったのでこういう時はウィキペディアに訊ねてみる。ビーチボーイズのブライアンウィルソンとも関わりがある音楽家でこのアルバムはカリブ海の音楽に着想を受けて1972年に作られたものらしい。

ジャケットにはそれぞれトリニダードとハリウッドと描かれたバスが並んで写っている。はじめにトリニダードをタイと見間違えて位置関係の開きに戸惑ってしまった。
音楽はとてもカリブ海って感じが漂いつつ、曲の流れや管楽器によるアレンジなんかは言われてみればアメリカっぽい。雰囲気がいいからするーっと聴けるけど、耳を凝らしてみるとこの部分はこの国っぽい、とたびたび思う。
当時のアメリカかカリブ海の音楽に造詣が深ければなお驚きを得られるだろうけど、あいにくほとんど詳しくなかった。
最後の曲がカリブ海感MAXの星条旗よ永遠なれだったのが面白かったけど一瞬だったからもっと聴きたかった。

たぶん家で誰にも見られずに踊りながら聴いたらもっと楽しいな!
休みの日に散歩しながら聴いたので見慣れた景色もすごく落ち着いて見えた。
全編通して雰囲気がめちゃめちゃいい代わりにアルバムの流れの変化がつかめず特に好きな曲を選びにくいタイプのアルバムだった。

16曲

Bing Crosby
Steelband Music
Be Careful
John Jones
Riverboat
Your Own Comes First
Stars And Stripes Forever