haien sorch

音楽にまつわる個人的備忘録

◯Distance/宇多田ヒカル

Distance

宇多田ヒカルが去年アルバムを出して、それを聴いてみたいと思ったんだけどあいにくツタヤが空っぽで、それでも天才と言われることの多い彼女が一体どんな音楽を作るのか、初めて聴いてみようと思ってこのアルバムを借りた。セカンドらしい。
このアルバムを作ったとき18歳だったらしい。あんまり作曲者にまつわる数字とか来歴を元に◯◯歳ですげー!とか背景を勘ぐったりとか、偏見の元になるのでしないようにしてる(つもり)んだけど、気になってしまった。
なぜかというと、期待していたよりいいな!と思う部分が少なかったから。
リズムセクションはほぼ全編にわたって打ち込みのドラムセット、ベースもシンセベースがしっかりとパートとしてあって、ギターだったりシンセだったりがけっこう重ねてある。
ドラムは単調であんまり面白みがない!ベースはまあまあ面白かったというか、和音の中を泳ぐものではなくて、小説の頭に申し訳程度に置くだけで休符の方が長い、曲によっては逆に休符が数える程しかなくて伸ばしっぱなしってのもあるんだけどそれにしても単音で伸ばしてる、極端だな!
こういう風にJポップの基本的な編成ができてると、それだけで聴いているうちに少しずつ興が削がれていくことに気づいた。どうせならもっと豪快かつ緻密なコード進行の迫力とかを味わいたかったけど、いまいち魅力に欠けるというか、こういうのってR&Bって言うんだっけ?と思っていたらiTunesのタイトル横にしっかりR&Bと書いてあって少し安心した。
1曲目のド頭からいかにも昔よく聴いた雰囲気がする、そういえばこの前テレビで小室哲哉が、宇多田ヒカルを見て自分の時代が終わったことをひしひしと感じたと言っていたけど、つまりこれは小室哲哉の直後の音楽なんだ、どうりでと納得した。ここでこれ以上偏見を積み重ねるのはやめにしておく。
俺とR&Bの、これまでほぼ合間見えなかった故の相性の悪さのせいだと思うんだけど、驚くほど歌詞が頭に入ってこない!折角日本語なのに。注力して頭を傾けてみても、人生や男との距離感にがんばって悩む女の人の像がかなり具体的に描かれていて、あんまり共感できないと言うか興味がないって言い方のが正しい。
ただすげえな!と思ったのがコーラス、けっこう数が積み重ねてあって場所も多い、白玉でハーモニーもしてるし主旋に重ねてもあって透明感も奥行きもある。
ただR&Bなんだよなー、残念ながらそんなに好きなジャンルじゃなかった
ぜひ最新作を聴いてみたい。テレビなんかでちらちら聴いている限りじゃR&Bじゃなさそうだし
天才を感じてみたい。
このアルバムで一番良かった曲はParody!なぜなら唯一生ドラムだったから(たぶん)。歌詞はわかんなかったけど。ハネ気味の4つ打ち主体で一瞬だけウォーキングベースのジャズになったりディストーションギターにスクラッチ(!)重ねたりして面白かった
次点はタイム・リミット、ハイハットにチョンチョン言ってる電子音(何て言うのこれ?)重ねて、特徴的なベースラインも相まってハネてる感じが良かった。
あとは個人的に五十歩百歩。
Distanceは昔たくさんやってたBMSに雰囲気が似てて懐かしくなった。カラフルサウンズポート辺り笑

 

13曲

Distance
蹴っ飛ばせ!
Parody
タイム・リミット