haien sorch

音楽にまつわる個人的備忘録

◯kikUUiki/サカナクション

kikUUiki

サカナクションのアルバム他にも聴きたかったから聴いた。
キーボのいる5人組のバンドで4枚目のアルバム。

最初の曲から雰囲気良かった。バンドがいろんな楽器を使っていろんなことをやろうとすると、音源は得てしてバンドサウンドから離れていってしまうなあとか思いながら聴いてた。
ライブでは沢山聴いてたアルクアラウンドの音源を初めて聴いたけど、アルバムの中でも特に音がごちゃごちゃしてわかりづらかったと思う。

というか全体的に音のバランスが気になった。楽器の音が個別に聞き取りにくい。
今まで聴いたサカナクションのアルバム3枚の中だと、ファーストが一番音がわかりやすく聴こえて好きだった。
キーボードの一音色と違って、高域から低域まで占めるような打ち込みの音楽は、どうしても生の楽器と一緒に音源をつくるのは難しいのかもしれないとか、まらしぃとKors kのユニット聴いたときも思ったりした。

壁のギターいい。余談になるけど2016年のツアーの東京国際フォーラムの、あらゆる照明を落とした完全な暗闇の中で聴いたこの曲がとても良かった。曲の頭から終わりまでが心に混じりっけなしに入ってきてすごくグッときたのを思い出す。
こうしてアルバムで聴いても、それまで続いていたデジタルな音からガラッと変わるような曲順も相まってとてもいい。

その次の目が明く藍色も初めて聴いたけど、よかった。この曲とか壁とかあとアムスフィッシュとか、そういうスローで大きなバンドサウンドのサカナクションが好きでもっと聴きたい。後半再び曲調が戻るバンドサウンドの入りとか、アウトロのコーラスの入りとかいい。
終わり方もひねくれずにどストレートだったから驚いた。

サカナクションはバンドサウンドとテクノとかダンスミュージックの統合へのチャレンジって印象があるんだけど、彼らの目指すダンスミュージック部分の嗜好がそんなに好みではないことを今回、特に21.1を聴いてようやく自覚した。
ジャンルというか雰囲気がちょっとストライクゾーンから離れてるのと、キックの音がどうしてもバスドラの音以外にはなりえないのが原因かもしれないと思った。

ただ全体的に、特にアルバムの終わりにかけての流れがとてもよかった。
今まで聴いたサカナクションのアルバムのなかでもかなり好きな部類に入る。

12曲/2010


Klee
シーラカンスと僕
表参道26時

目が明く藍色