haien sorch

音楽にまつわる個人的備忘録

◯THE LAST/スガ シカオ

THE LAST

きっかけは何かのインタビュー記事を見かけて、何だか面白そうなことを言ってたので気になったから。
ただ何を言ってたかはもう覚えてない。きっちりし過ぎた音楽を回避したかったという風なことだけ記憶の片隅に引っかかってる。
(後で改めて読み直した。既存の枠組みからはみ出すことを狙ったという内容だった。)
ただ一通り聴いてみて、挑戦的なアレンジは多いけど各パート(aメロ、bメロとか)の性質とそれらの展開がある程度確立されたJポップの枠組み通りな印象を受けた。そんなにはみ出していたかな?
初めて聴くアーティスト。

あんまり声質や歌い方自体は好物な訳ではなく、グッとくるものはなかった。
歌詞は割と散文的だった。音と合わせて、自分の世俗的な日常に近い距離を感じた。

俺あんまりシンガーソングライターに馴染みないから、他と比べてSSW的にどうとかいう感想が持てないことに気づいた。このアルバムを聴こうと思ったのはたぶんたまたま聴いた森山直太朗にあてられた衝動かもしれない。

日頃の常として歌詞もするする頭に入ってくるわけではなく(1曲目の歌い出しの内容は凄かったけど)、主に曲の流れがある程度決まってるJポップに対して面白い音使いがどんな風にできるのかを面白がりながら聴いた。良かった!

全体的な音像に関して、こちら側に向かってくる迫力はあるけど、例えるならイヤホンいっぱいに土台を占領しているような圧迫感もあって気になった。もっと音の空気感の生っぽさがあっても良かった。
この圧迫感はビートにもあったような気がする。
愛と幻想のレスポールでは特にそれらが気になって、もう少し空気感があったら好きな曲だったんだけど…と思った。

良かった曲の特にグッときた部分の箇条書き
大晦日の宇宙船…展開
あなたひとりだけ〜…aメロのつっかかり
おれやっぱ月に帰るわ…cメロ
ごめんねセンチメンタル…リズムパターン
青春のホルマリン漬け…タイトルにぴったりな音とアレンジ、パン振り
真夜中の虹…aメロのメロディと全体の無垢な透明感
ストライド…シンセ?の質感。あとひねたアルバムの最後にストレートな曲が来るだけでポイント高いです

11曲/2016

大晦日の宇宙船
あなたひとりだけ 幸せになることは 許されない
おれ、やっぱ月に帰るわ
ごめんねセンチメンタル
青春のホルマリン漬け
真夜中の虹
ストライド (album mix)