haien sorch

好みの音楽探しのための個人的備忘録

☆OGRE YOU ASSHOLEの日比谷野音ワンマン18.9.17

前提
・過去にライブ2度行ってフェスで1度観たことがある。ワンマンでworkshop 2を買ってその中の数曲を覚えてる程度なのでいくつかは分かるけど、だいぶ詳しくない。
野音自体も初めて来る。


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だけど初めて観たD.A.N.との対バンでの演奏に度肝を抜かれて、それから興味を持っている。


音響
・今回のワンマンはクアドラフォニック・サウンドシステムと銘打って、スピーカーをステージ両脇に2箇所置いた他に客席中程の左右壁際にも2箇所設置してあって、合計4台のスピーカーが客席の前2/3辺りを台形のように囲んでいた。
・丁度PA席前の会場ど真ん中辺りにいられた。自分が感じた限りでは、ステージのアンプからではなく、ステージとその屋根の建物全体が曲を発しているようなイメージを覚えた。音に包まれたりその中をたゆたう感じともまた違って、地面と垂直にそびえ立つ、ステージよりも大きな音の膜がこちらに向かってきて、常に圧迫されている感じというか…。全身で音を感じられたということだと思う。すごく楽しかった。実際ギターソロをはじめとするいくつかのタイミングで、着ている服が下半身までビリビリ震えるのを感じた。この濃密さがクアドラフォニックの特徴なんだろうか。
・スピーカーを複数置くという話を最初に聞いたときに思い浮かべたのは一部を極端なパン振りにして音が会場を駆け巡るような演出だった。実際何度かやっていたけど、逆に複数のスピーカーを意識したタイミングはそれくらいで、基本的にはずっと前述の膜のような大きな圧を感じていた。


演奏
・自分が感じたこのバンドの魅力は、シンプルで浮遊感があってズーーッと入り込めるけど内省的になり過ぎないことなんだけど、今回はその体験を規模と迫力をもって豪華にしたようなライブだった。
リードギターは最初の方の曲のソロがとにかく響いてすごく気持ちよかった。ヘッドライトかな…?
・ベースとドラム(セットの数の少なさがカッコいい)がシンプルかつとても丁寧に音を置くのがミニマルを聴いてるみたいで気持ちいいんだけど、今回はドラムにこれまでの印象よりも人間味や意図や、気合いや臨機応変さが見え隠れした気がした。それも良かったし、ベースの綺麗さ・かっちり加減もすごい。
・ロープ(long)のアウトロは相変わらず凄い気持ちになる。ワイパー(live)の終わり方もテンポダウンだけどそっちはもともと全体的にゆったりと続くビートなので、アウトロではその感触が増す感じだけど、ロープはそれより速いテンポで散々続けてきた後に速度が落ちて音数も少なくなるので、自由落下みたいにいきなり放り出された感覚を覚える。
・新曲の動物的/人間的は今まで聴いたことのある曲と比べるとバラードのようなんだけど(バラードの定義がわからないけど、感覚的にこう言いたい)、ボーカルがギター鳴らして歌い上げる後ろで、リズム隊の人たちが細かく体を動かしてリズムを取っていたのがすごく分かりやすくて面白かった。動きの激しさが、ドラム>ベース>リードギター>ボーカルに綺麗に分かれていた。内容は、夏の終わりの季節を肌と頭で感じられるいい曲だと思いました。


天候(本当にどうでもいい余談)
ボブマーリーはかつて「雨を感じることのできる人間もいるし、ただ濡れるだけの奴らもいる」と言ったそうだけど、雨を感じるって一体どういうことなのか。当日は予報が出ていたそうだけど雨具を持っておらず丁度良かったので、先のいわゆる名言とボブマーリーの背景についてはなんにも知らないまま、ライブ中に雨を使ってより気持ちよくなれないか、至ってまじめに画策しながらライブを観ていた。
その時の天気は、演者が出てきて皆が席を立つときに腕に冷たい刺激が一粒あって、数曲が終わった後に本格的に大粒の雨が降りだし、途中で本当にひどくなったり、本編が終わるときには綺麗に止んだりする、ものすごくライブとシンクロしたものだった。
雨を感じるコツは、結論から言うと気にしないのが一番だった。レインコートを着たり更にフードを被る場合と比べたら多少の煩わしさや不安が無くなって開放的になれるかもしれないけど、それだって雨を直浴びする自分と周囲の人をライブ中にわざわざ意識して比べることになるし、雨そのものに集中すると、今度はステージから受け取れる情報がビートの大まかな骨組み程度になるし、自分はそれよりも、しっかり演者の動きを見る方がずっと楽しかった。
少なくとも音楽を聴きながら「雨を感じる」ことは難しかったけど、音楽を主体にしつつずぶ濡れになることのわずかなインモラルは、確かに間違いなく楽しさや興奮や印象深い体験に一役買っていた。素晴らしかった瞬間は色々あったけど、特に素敵な予感(alternate)の時はIQがぐんぐん下がって本当にトリップに近い状態だったと思う。
そんなん最高じゃん!


結論
色々書いたけどそれらが重なり合って総合的に、とても素晴らしくて記憶に残る体験だった。
雨の野音のクアドラフォニックの良さは物凄かったけど、箱で観た時の音響もまた違う、気圧されずにしっかり確かめられるような良さがあると思うので、年末の恵比寿のワンマンにも行きたくなっている。

 

 

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