haien sorch

音楽にまつわる個人的備忘録

◯March/KiWi

March

ふと見かけて気になったので聴いた。
クラブミュージックを使ってポップな曲をやる2人組ユニットで、アルバムとしては初めてらしい。本人たち曰く「音楽集」らしい。

キャッチーなので聴いてて楽しい。絵本みたいと感じる要素がいろんなところにあるけど、オリジナルのキャラクターと物語がベースになってるらしい。聴いてる時はあまりそこまでは意識しなかったけど、そういう姿勢も面白いと思う。
メンバーの両方が曲作りから歌唱から細かい作業までやっているらしい。男女それぞれ単体でボーカルを歌っている曲もあればインストもあって、幅広い。

「絵本の世界とクラブミュージック足すぞ!」っていうコンセプトにおいてかなり成功してるんじゃないかと感じた。

最初の方にハロウィンだぞーかわいいぞーっていう曲が続いて、楽しいけど若干食傷気味になってくる所で入ってくるPyriteのストレートなミドルテンポの歌物感が目立って良かった。
月夜の魔法市の、トラップやジュークとアラビアンな雰囲気を短調って点で繋げたのが面白かった。
DROLL KITCHENとっても面白い。こういうような、遊びを120%出してくる曲に弱い。

興味本位で聴いたけど、元となるコンセプトに始まって、異なるものをうまく組み合わせるアイディア、細かい所の工夫まで、隅々にけっこうちゃんとした強度を感じて良かった。軽いけど飽きないで聴ける。

ただどうしても仕方のないこととして、ジャンルとジャンルの掛け合わせっていうコンセプトは面白い反面薄くなりがちという印象も抱いた。
ひとつのジャンルの中で更に面白いことを追求するとそのジャンルらしさはだんだん失われていく側面があると思うので、
その状態のものを他の特徴と掛け合わせると、更にオリジナリティは増すけれども、純粋なジャンルとジャンルの掛け合わせ感は無くなるというか。
その点Pyriteとかのシンプルな歌ものはとても良かった。

13曲/2017

Pyrite
月夜の魔法市
おばけのキウィの古時計
DROLL KITCHEN
ゆめのつづき