haien sorch

音楽にまつわる個人的備忘録

◯Unutella/nuito

Unutella

ツイッターでふと目に止まったバンドマンがいて、演奏を見たらだいぶ特殊だったので聴こうと思った。あと活動形態について面白いことを書いていたのでそれも興味のきっかけになった。

インストでギタードラムベースのバンドだった。メンバーを調べたら3人だったらしいけどギターの音はだいぶ重なってる。
すごく激しい変拍子で本当に目まぐるしく展開が変わっていく。ウィンドウズのメディアプレーヤーかなんかで音楽再生するとよくわからん模様が色と形を変えながら動いていくけど、あれの10倍早くて激しいやつを見てるみたいだった。こういう音楽ってどうやって作っていくのか気になる。おまけに最後まで曲間が全く途切れない。
落ち着く展開も含めて息を合わせる技術はしっかりしてて、刹那的なセッションの勢いや移ろいは聴いてて楽しい。ライブで聴くときっともっと楽しい。

見かけたギターのツイッターには、今は活動再開したバンドと並行して会社を経営していること、バンドは収支がプラスになることをきちんと重視していたこと、ライブで演奏を見せて物販に来てもらうにはどんな音楽の形にすればいいか考えて曲作りをしたことなんかが書いてあって、そういう意見はあまり見たことがなかったので新鮮だった。確かに何も知らずにこれを見たら衝撃で浮ついたまま物販でCD買っちゃうかもしれない。

せめてタイトルがヒントになればもう少しとっつきやすいんだけど…

7曲

NeKoMaJiN Vs

 

◯SUPERMAN/水曜日のカンパネラ

SUPERMAN (CD版)

たまたま入ったタワレコでめちゃ渋い曲が流れていて、誰だろうな〜と思ってシャザムしてみたら邦楽でしかも水カンだったからとても驚いた。

それまではたまにユーチューブで聴いたり一回サマソニでライブ観てみたりしていただけで、新しい存在感のグループだと思うんだけど新しさゆえにあまり受け付けなかった。曲は時折いいなと思うんだけど、すごく独特な歌詞は中身なさそうだし目を惹く歌唱力があるわけでもないし…
テレビとかで奇抜なパフォーマンスを見るとウッと怯んでしまうような、自分の中でその新しさを許さないと見られない、あまり得意ではないグループだった。

でも初めてアルバム聴いてみたら思ってたより良かった。歌詞のケレン味もだんだん気にならなくなって来たし、何より曲がかっこよかった。サマソニの時も思ったんだけどパフォーマンス抜きで踊りながら観たい。

5曲目のチンギス・ハンはトロピカルハウスってやつなんかな、ドロップは少しダサいけどそれ以外の音のこもり具合とかリバーブがすごく良かった。
タワレコで聴いたのが6曲目のチャップリンで、ジャンルはフットワークってやつなのかな?詳しくないけど、とにかく終わり方も含めて好きな尖り方だった。曲によってコムアイの歌い方がはまってる時とそうでない時があるけどこの曲はしっくり来てると思う。
8曲目のカメハメハ大王のドロップもああいうの好みだった。

10曲

アラジン
チンギス・ハン
チャップリン
カメハメハ大王

◯ツバメ・ノヴェレッテ/コトリンゴ

ツバメ・ノヴェレッテ

今年の初めにこの世界の片隅にを観に行ったとき、音楽が気になったので聴いてみようと思った。ただ主題歌になった「悲しくてやりきれない」は1968年のフォーククルセイダーズのカバーらしい。調べたら様々なアーティストがカバーしていることを知った。

 

このアルバムは一羽の白いツバメに関する色々な物語を集めたものらしい。これを選んだのは、ストーリーがあると感情移入しやすいだろうかと思ったから。
でも実際は思ったよりストーリー仕立てではなく、直接的にツバメが出てくることも少ない。結果的にあまり普通のアルバムと変わらない印象を覚えた。

 

きれいな曲が多く、歌声も独特でよかった。曲の展開やフレーズもとても凝っていて複雑でびっくりしたけど、聴き応えがあった。
ピアノ弾き語りとバンドセットと更に弦も含めたにぎやかなセットがあって、特に1曲目のPreambleや6曲目に入るInterludeなんかはアルバムの導入や補佐の役割もあってオーケストラそのもので、物語が想像しやすくて良かった。
明るい曲が多かったのもあるだろうけど、全体的に音色が軽くて優しかった。

 

とても繊細な曲が多かったので、通学の電車で聴くことは断念してじっとしているときに聴いた。
発音が独特のやわらかさでいいなと思うけど、一発で聴き取れることは少なくなってしまうので一長一短だなと思う。
アルバムの山場として、終盤の方の9分のゆったりした曲のあとに爽やかな疾走感のある曲が続くので面白かった。
じっくり聴くとすごく世界観が感じられていいなあと思うけど、集中力を使ってしまったので少し疲れた…

 

13曲

ツバメが飛ぶうた
Madame Swallow
Butterfly
maiden voyage

◯The Fat Of The Land/The Prodigy

The Fat of the Land

 

ふと気になって聴いた。なんかのコンピに入ってたInvaders must dieとたまたま聴いたVoodoo Peopleが好き(それしか知らない)。かなり打ち込みに寄ってるけどライブの様子見た限りでは一応ライブではちゃんと楽器使ってやるバンドって認識だった。これは1997年のアルバムだけどかつてバカ流行りしたらしい。

 

でも思ってたのとちょっと違ってびっくりした。もう少し起承転結ある曲かなと思ってたけど、起承承承転承承承転承承承結みたいな感じで展開はそんなに多くない。音こそバンドサウンドが混じってるけど構造はテクノと同じで、おんなじフレーズを繰り返し聴いてるうちにだんだん気持ちよくなってくるみたいな。軽く調べた時にクラブでめちゃめちゃ流行ったって書いてあったけど確かにそんな感じ。だからジャケットがカニの写真なのかな…
確かにこれお祭りで酒飲んで踊りながら聴いたら気持ちよさそう。

 

ダーティーなクラブサウンドに寄せたバンドで俺が知ってるのプロディジーかペンデュラムくらいなんだけど、ライブ映像を見比べるとペンデュラムの方はあんまりバンドの格好よさが感じられないのに対してプロディジーはしっかり生の感じもして格好良かったんだけど、ところがどっこいこうしてCDで聴くとプロディジーの方もバンド感はそんなにない。ジャンクミュージックを通じてやるバンドではなくてバンドを通じてやるジャンクミュージックだったっぽい。前もっての期待が裏目に出てしまった。
ライブで観たらかっこいい、はず…
なんかブンブンサテライツの時もこんなこと思った気がする。音源じゃどうしても伝わりにくい形態なのかもしれない。

 

何かの機会にどっかから曲が流れてきたときにビビッとくるけど後々自分でアルバム聴くとあんまりしっくりこない現象が最近多い。どっちがより正しい経験とかいう話ではなくて、聴き方にもいろいろあるなと改めて思う。その時の雰囲気で楽しさが変わるのは酒もそうだし薬も話聞いてる限りではそうだし、こういう娯楽共通のものなんだろうたぶん。

 

10曲目のFuel My Fireが俺の知ってるアホみたいなドラムンベースに近かった。

 

よく調べたら俺の好きな曲ふたつとも2009年のアルバムのものらしい。そっちも聴いてみたらまた違うかもしれない。

 

11曲

Smack My Bitch Up
Funky Shit
Fuel My Fire
Molotov Bitch

◯DISCUSS/rega

DISCUSS

吉祥寺のスタジオのロビーにいるときに流れてきてちょっと気になった。
ギター2本とドラムとベースのインストバンド

 

電車の中で眠気と戦いながら聴いてたのもあってあんまり頭に入ってこなかった。
こういうのリフものバンドって言うのかどうかわかんないんだけど、セッションみたいでどの楽器もめちゃめちゃよく動くんだけどそれぞれ細かすぎてあんまり曲全体のまとまりが感じられなかった。

ドラムの音はけっこう乾いた感じ。

 

あんまり面白さが分からなかった。残念。

6曲

EQ
Migration

◯And Then There Were Three/Genesis

& Then There Were Three

名前だけたまに聴くのでどんな音楽か知ろうと思った。雑誌の特集での平沢進へのインタビューでちらっと名前が出てきたのも気になっていた。

 

1970〜80年代に人気のあったプログレバンドらしい。プログレバンドはほぼ聴いたことなくて知らないんだけどたまにピンポイントで好きになる曲がある。たぶんめちゃめちゃフックが強くてキャッチーなものを好きになるんだと思う。
その意味でこのアルバムはあまり引っかかるものがなかった。まずけっこうちゃんとした歌物だったことに驚いた。
バンド的にはキーボードの音色がいかにも未来的で面白かったし(50年前の未来に対するステレオタイプがまだ全然通用していることもすごいなと思う)、コードはへんてこだし偶にバカテクが垣間見えるけど、全体的にはぜんぜんポップな歌モノの範囲内だった。
なぜかジャーニーを思い出す。声はあっちの方が好きだけど。

 

平沢ぜんぜん関係ないやんけ!と思ったけど、どうやら活動初期は本格的なプログレを主体としていて、のちにポップ寄りになっていったらしい。確かにジェネシスのファーストについてどうたら言っていたことを思い出した。
一応いつか聴いてみようと思う。
それと歌詞がわからないのはやっぱりけっこうな機会の損失だと改めて思った。人生で英語使う願望も予定も他にないので自分が身につけることはたぶんないけど単純に。

 

11曲

Ballad of Big
Deep in the Motherlode
Scenes from a Night's Dream

◯Dirty Projectors/Dirty Projectors

Dirty Projectors

聴きたい音楽の情報はほぼツイッター経由で流れてくる。この前ゴッチが衝撃を受けたと紹介していたアーティストがこれで、曲とMV共に凝っていた。

わけわかんなさと聴き馴染みの良さの塩梅がよくて、俺が好きなタイプだった。わけわかんないもので好きなのは音楽以外だったらしりあがり寿の漫画とかFF9のラスダンとか、ああいうごちゃごちゃしたものが好き。わけわかんないと一口に言ってもある程度見せたいものの意図がわかるやつとか文脈がノーヒントでは全く理解できないやつとか色々あって、作者や作品の立ち位置によって全く意味わかんなくても許せたり、逆に作者のドヤ顔が見えてムカつくこともある。

繰り返すけどこのアルバムは聴きやすさと未知の感触がすごく好みのバランスで混じっていた。曲展開をなぜそうしたのかわからない。
聴こえてくる楽器の種類も幅があるし、特にリズムセクションのリズムの選び方と音のチョイスが今までに聴いたことなくて好きだった。
リズムを無視してノイズを入れたり、逆にノイズにリズムをかぶせてノイズに今までなかったノリを作ったりもする。


8曲目のCool Your Heartがゴッチが触れてた曲で、歌がないと表拍がどこなのかまるでわからないけどなんとなく聴いてると気持ちよくなってくる。

これライブどうしてるんだろう。一応肩書きはバンドらしくて、何をやってるのか気になる。
最近聴いた中でかなり好きな方だった。

9曲

Keep Your Name
Up In Hudson
Work Together
Ascent Through Clouds
Cool Your Heart(feat. Dawn Richard)