haien sorch

音楽にまつわる個人的備忘録

◯Ez Minzoku/食品まつり

Ez Minzoku

前からこのヘンなアーティスト名が気になっていて、このアルバムが海外や国内で評価されたという話を目にしてけっこう前に聴いてみたけど、感想をまとめずに長い時間が経ってほとんど忘れちゃった。

電子音楽家らしい。6枚目のアルバム。

どんな雰囲気って言えばいいのかわからない…チープでミニマルな音が基本で、あらぬ方向から飛んでくるサンプリングや予想外の展開が面白い。
目を閉じている時に見えてくる図形とか色の流れみたいな音楽だと思った。斬新な音使いがcompetorに似てる。50年くらい先の未来の音楽と言われても納得する。

7月に渋谷のササクレフェスに行った時に1980円とシシヤマザキという前衛的でアホみたいなユニットを見かけて、メンバー紹介の時にドラムマシンの人が食品まつりだと知ってかなり驚いた。その時のイメージと合わせて、かなり奇特な人という印象。

jazzのウワァァァーって声がけっこう好き笑
Mid Summer Nightのフットワークのような感じでようやく既知の音楽に触れた気がして安心した…でもただの暗くアンダーグラウンドな感じではなく、夢の中を漂うようなポジティブな雰囲気が良かった。

踊れる音楽という感じは全くしなかったけど、興味深く聴けた。他のアルバムも聴いてみたいかもしれない。

13曲/2013

Hikari
jazz
Mid Summer Night(feat. Diskomargaux)

◯Remain In Light(Deluxe Version)/Talking Heads

Remain in Light

前々から気になっていたので聴いた。どんな音楽かは知らなかった。アルバムを聴いてからこのブログを書くまでにライブDVDの爆音上映も観に行った。

1974〜1991に活動した4人組のバンドらしい。もっと大所帯バンドだと思ってた。DVDで踊り狂ってたキーボードやパーカッションの人たちはメンバーじゃなかったんだ…

4枚目のアルバム。このアルバム以前は大人数でも無かったらしくてけっこう意外。
本編が8曲並んだ後にアウトテイクのセッションが4曲入っていた。

どの曲もベースとドラムがミニマルなリズムをずっと刻んでいる。そのリズムの形だけでも楽しいんだけど、その上に引っかかりのあるリフやメロディが乗っかって、なんとも言えない魅力になっている。

陽気な感じで楽しいんだけど、どことなく虚無的というか病的というか、歪さも感じる。爆音上映で見た歌詞の和訳の抽象的さがそのイメージに拍車をかけているのかもしれない。
このアルバムも最初のうちは特にミドル〜アップテンポな曲が続くんだけど、後半に差し掛かってからは徐々に落ち着きを見せて、最終的にアンビエントみたいになる。8曲目は、音の響きも含めてジョイディヴィジョンみたいだなと思った。

全体的によかったし、特に何曲かストライクする曲もあった。狭義のテクノにとてもよく似た雰囲気を感じる。爆音上映観に行った時に「あの人はどうせLCD観に行くんだろ〜」みたいな話が聞こえてきたけど、トーキングヘッズが好きな層とLCD好きの層の距離が近いことを実際に確認できてとても得心した。

Crosseyed And Painlessのイントロのリフと歌い出しのキレの良さが好き。

The Great Curveは聴いてるうちにベースの沈んで浮くような感じが気持ちよくなってくる。

Once In A Lifetimeは全体に流れる水の中みたいなシンセ?が気持ちいい。歌詞にも水が出てくる。泳いでるような気分になる。

Houses In Motionサビのテーレレーテーレレーの部分が気持ちよすぎる。クラビのグルーヴと合わせていい感じ。

12曲/1980

Crosseyed And Painless(2005 Remastered Version)
The Great Curve(2005 Remastered Version)
Once In A Lifetime
Houses In Motion(2005 Remastered Version)

◯Pale Machine/bo en

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(画像はPale Machine | bo enより引用)

前に大都会と砂丘という渋谷でやったマルチネレコーズのイベントに出ていた人で、他の出演者がミキサーやパッドを使ってクラブミュージックをパフォーマンスしている中でキーボードとマイクを使ってポップスに近いことをやっていて印象に残ったので、ある日ふと聴こうと思った。

外人なんだけど日本にも慣れているようで、曲中にも日本語の歌詞や会話が出てくる。ただニュアンスが英語のままの「問題があるんだねー」みたいな歌詞で、全体的にかなりぎこちないけどかわいい。
曲調はエレクトロポップやフューチャーベースが基本になっていて、ポップスに近づけているような感じだった。自由な展開もいい。

8曲/2013

Every Day
My Time

◯ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU remixes 1996-2010 Newly Remixed Tracks/小西康陽

 

ATTRACTIONS! KONISHI YASUHARU Remixes 1996-2010

中学生くらいの時に喰いタンというドラマがやっていて、その劇伴が有名なクラシックをリミックスしたもので今でもたまにバラエティなんかで使っているのを耳にする。
いつかちゃんと聴いてみたいなと思っていてグーグルプレイミュージックで探してみたけど無くて、代わりに喰いタンの音楽を手がけた人の別のリミックス集を見つけた。
小西康陽という人で、ピチカートファイヴに居た人らしい。

全部で4曲入りだったので手軽に聴けた。けど曲の番号が一つ飛んでたから、配信音源では何か抜けてるのかもしれない。
一番形を変えてて好きだったのは最初の君の瞳に恋してるだったけど、全体的に軽快な感じで良かった。

でもあんまり書くことないな…
もっと原曲からかけ離れた感じを期待していた。

4曲/2003

CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU

◯天声ジングル/相対性理論

天声ジングル

新しいアルバムだったので聴いた。

バンドのオリジナルアルバム5枚目のアルバム。相対性理論のメンバーっていろいろいるみたいなんだけどその中でも重要なポジションだった人が二人抜けたらしくて、その脱退からは2枚目。

確かに、いきなり固有名詞が出てきたりもしなくなったし、おもちゃ箱みたいな幼さも薄くなった気がする。前はバンドが一度に出せる音よりも多い音は使わなかったけど、今はCDでしかできないことをやったりする。前みたいな不可思議さは鳴りを潜めて、さらにメンバー変更後に出た最初のアルバムよりも曲ごとの色が濃くなっていると思う。

前とは色が変わったけど、これはこれで好き!
新たな音選びのセンスが、ひょっとしたらこっちの方が好き。

わたしがわたしのCメロあたりで一瞬ハーフテンポになるけど、そこの低音とハイハットが明らかにトラップでびっくりした。他の曲でも、ここまで露骨ではないけどハーフテンポになってハイハットで細かく刻む展開がいくつかあった。
このバンドに限らず最近こういうハイハットめっちゃ多い。1日1回は耳にする。

弁天様のイントロのハイハットとみずみずしいシンセを聴いて一瞬平沢進か??と思って驚いた。でもとても好きな感じだし、その後に加わる白玉ギターの音もすごく暖かい雰囲気を出してていい。

とあるAround、アルクアラウンドみたいな名前だと思ってたらギターとドラムの感じがサカナクションっぽくて面白かった。意識してんのかな。

11曲/2016

ウルトラソーダ
わたしがわたし
13番目の彼女
弁天様はスピリチュア
おやすみ地球

◯Hurtbreak Wonderland/world's end girlfriend

Hurtbreak Wonderland

名前とジャケを聞いたことがあって興味が湧いた。
world's end girlfriendというのは前田勝彦という人が使う名義で、5枚目のアルバム。

一言で表せないジャンルだった。打ち込みのビートにサックスや弦のメロディーを使ったりもして、時折破壊的になりつつも全編基本的に穏やかだった。
大まかなビートに細かくブレイクコアが絡んで出来ているグルーヴが面白い。
歌詞がないけど緻密な展開に想像力が働くのでタイトルを手がかりにして色々考えてしまう。

境界線上のススキの、じっくり作られた緊迫感をめちゃくちゃ意外な展開でぶっ壊すやり方がすごく好きだった。めっちゃ怖い。
最後の曲の水の線路がみずみずしく美しくて、とても良かった。

初めて聴いた種類の音楽だったので印象的だった。多少毛色が違うらしいけど他のアルバムも聴いてみたい。

10曲/2007

Birthday Resistance 誕生日抵抗日
100 Years of Choke 百年の窒息
The Octuple Personality and Eleven Clows 8重人格と11羽のカラス
Bless Yourself Bleed エレウシスの出血
Dance for Borderline Miscanthus 境界線上のススキ
River was Filled with Stories 水の線路

◯RADIO ONSEN EUTOPIA/やくしまるえつこ

RADIO ONSEN EUTOPIA

相対性理論聴いたら聴きたくなった。やくしまるえつこはいくつかの名義でアルバムを出してるけどこの名前では今のところこれしかないみたい。

前回YAKUSHIMARU EXPERIMENTの時は前衛的な内容に最後まで聴くのを諦めたから今回ももしかしたらと思っていたけど恐れていたような内容ではなくて、最後まで楽しく聴けた。

相対性理論みたいな曲もあったけどもっと静かな曲や可愛らしい曲なんかもあって、色んな角度があって良かった。
たびたびフルートが聴こえるんだけど、声の伸びる部分と相性がいい。

COSMOS vs ALIENは前半も可愛くていいけど後半のポストロック・シューゲイザー的なインストパートも良かった。そこだけ聴いても少し薄味かもしれないけど、前半があるから面白くなってると思う。

ラジャ・マハラジャー聴いた時にニャホニャホタマクローだ!と思ったんだけど元歌があるとは知らなかった。戸川純だし。こっちはなんでかパンク気味でベースがよかった。なんでこれやったんだろう?
そういえば寒太郎もメトロポリタン美術館みんなのうただ。分かんないだけで他にもあんのかな。

面白かった。

12曲/2013

恋するニワトリ
COSMOS vs ALIEN
少年よ我に帰れ